トムウッドの石交換 その➁そのままま結。
ちょっとずつ作業しようかと思っていましたが作業の工程から一気に終わらせました。
久々の石加工にテンションアップです。
1か月のを納期いただいていましたが、4日で終わらせました。

石加工の作業は、普段と違い水を使ったりするので、いつもの作業と一緒に行うと、他の工具が濡れてしまったりします。そうすると錆などの問題が起きるので、一気に最後まで仕上げてしまいました。
お客様に選んでいただいた石もクリソコーラという天然石です。硬さはラピスラズリと同じくらいなので加工もariraでできます。

なるべくこの青が濃いところを使います。
それ以外は、切ったり削って除去します。
本体も覆輪止めされているので、石を砕いて除去してからシルバーの部分を少し広げておきます。

このサイズにまずは粗削りです。
ここにきちんとはまって、さらに覆輪で被せられるように、石をテーパーをかけて形成していきます。

こんな感じで、少しずつ合わせていきます。
あら削りから、仕上げまでには0.1mmぐらいの研磨が起きますので、荒仕上は少しだけ大きめに削ります。
ここの微調整は、ほとんど感です。
感覚が大事です。

石の寸法が決まれば後は仕上げて、覆輪止めです。
一度、製品になったものをまた広げて叩いて閉じます。
どうしても、仕上げには削りと、研磨があるので修理の場合は、まったく元とと同じにはできません。
新品を作る際は、仕上げも考えて寸法を決められますが、修理はそうはいきません。
常に加工はマイナスの作業ですので、どこまで最低限の加工で終わらせることと、一回で終わらせることができるかが重要です。
やり直しとなれば、再度加工で削ることになります。

最後に、叩いた部分の縁を仕上げて完成です。
精密に言うと少し、被せていた部分のシルバーが以前より薄くなっています。
全体のバランスやデザインを考えて、おかしくないように仕上げます。

石の色味がどうしても濃い青みが無くなってしまっていますが、どうしても削らなくてはいけないところでもあるため、うまくいきませんでした。
丸みがあった部分を1㎜程削ったので、模様が随分変わっています。
これは、予想できないことでした。
お客様にもご迷惑おかけしましたが、奇麗な模様が出てくれていたのでお客様にも喜んでいただけました。

お客間の手に収まって、良い感じです。
前のデザインとはずいぶん変わりましたが、今度はこの顔でまた、大切にしていただけると嬉しいです。
この度はありがとうございました。