ハリーウィンストンフレキシブルリング制作
普段からフルエタニティーリングの制作をしております。
そんな中でどうしても作りたかったリングが、
ハリーウィンストンのフレキシブルリングです。
正にクイーンオブフルエタニティーです。

製作はかなり大変でしたが、ご注文いただいて3ヶ月ほどで完成しました。
すべて手作りで、私が組んでいます。
もちろん石留も私がきちんと行っております。
とにかく手間がかかる大変素敵な指輪です。
素材は、プラチナ(pt900)、ダイヤは約3㎜を42ピースで4ctのダイヤモンドを使用しました。

練習や試作用のため様々なサイズの枠を製作します。
ここで石の大きさと枠の大きさを決めます。

この組み立て作業がリングのサイズを左右します。
これは12号にしますので、もしこの組み立て作業で、余計な隙間ができるとサイズが変わってしまします。13コマあって0,05㎜ずつずれても1,15㎜ずれてしまします。
それは約1号分のサイズのズレが出ます。
きちんと必要なクリアランスを保ちながらの精密作業です。
この瞬間が、一番緊張です。

ジャスト12号です。
この瞬間がとても気持ちいいです。
このリングは、ごまかしが効きません。
すべて計算通りにいかないと、どうしようもありません。
1駒とったら4㎜ずれるので12号にする際に石の大きさ駒の大きさなど、
すべての計算が合わないといけません。
ここまでくると後は根気です。

一つ一つ丁寧に石座に座らせていきます。
一つ一つが奇麗に見えるように面を出しながら留めていきます。
これが根気との勝負です。
甘えは許されません。
これがぐちゃぐちゃになると最後に、悲しいほどみっともなくなります。
単純作業の繰り返しです。

ダイヤモンドがそれぞれの石座の正面を向くように丁寧に作業します。
ここでようやく、完成像に近づきました。
ここからが最後の仕上げです。
ダイヤに引っかかている爪を整えて仕上げ作業です。

奇麗に仕上げた状態です。
写真がうまく撮れずにすみません。
この指輪の欠点は身に着けていないと奇麗でないことです。
構造上、置くとふにゃっと曲がってしまします。
何とも悲しい状態です。

何とも堂々とした姿です。
美しいです。
勝手にクイーンオブフルエタニティーと呼ばせていただきます。
これを製作したのが、コロナ前のちょうど1年前です。
キャンセルになり、一度途方にくれましたが何とか嫁ぎ先が見つかり安心していました。
最近、またお問い合わせが増えています。
ariraでは、このような地味な作業が大好きです。
ぜひ本物を見たい方は、お問い合わせください。
シルバーサンプルもご用意しています。
これからもフルエタニティーリングを楽しく製作していきたいです。
ご予約お待ちしています。